
はじめに──「UoPeopleって日本人でも通えるの?」
最近「UoPeople(University of the People)」という、学費がほぼ無料のアメリカのオンライン大学が話題です。
でも検索していると「uopeople 日本人」というキーワードが多く見つかります。つまりそれだけ、
「日本人でも入学できるの?英語力は?文化的に合うの?」
という不安を抱えて検索している方が多いということ。
この記事では、実際に日本からUoPeopleに入学した私が、 日本人としての体験に基づいて、
- 英語の壁
- 学費の現実
- 授業の雰囲気
- 文化的なギャップ
などをすべて包み隠さずお伝えします。
結論:日本人でも、UoPeopleに通えます
はい、通えます。私が通っています。
UoPeopleは、国籍や言語による入学制限は一切ありません。 世界中から学生が集まっており、アフリカ、南米、ヨーロッパ、アジア……まさに多国籍です。
日本人専用のグループやサポートはありませんが、逆に「同じ日本人が少ない」という環境が 英語力や主体性を伸ばすチャンスにもなります。
英語力はどの程度必要?
英語は、避けて通れません。 授業・課題・試験・ディスカッション、すべてが英語です。
ただし、ネイティブレベルは必要ありません。 私は英語に自信がなく、TOEIC350点からのスタートでした。 英語が本当に嫌いで、勉強も苦手でしたが、勉強していると慣れてきます。
最初のころは、文法や文章をDeepLやGrammarlyでチェックしていましたが、 今はGoogle翻訳で十分だと感じています。
つまり、英語が苦手でも「慣れ」と「工夫」でなんとかなります。
そして正直に言うと、英語ができるかどうかよりも、生活習慣や仕事との両立ができるかの方がずっと大事です。
どんなに英語ができても、勉強時間が確保できなければ課題はこなせません。 勉強時間を確保する覚悟と習慣化の方が、英語力よりも重要だと感じています。
学費は本当に無料?
UoPeopleは "tuition-free"(授業料無料)を掲げています。 これはつまり、「授業そのものにはお金がかからない」という意味。 ただし、試験費用や申請費用は発生します。
項目 | 費用(USD) | 円換算(140円/ドル) |
---|---|---|
入学申請費用 | $60 | 約8,400円 |
1科目ごとの試験費用 | $120 | 約16,800円 |
卒業まで(学士:40科目) | 約$4,800 | 約67万円 |
どうやって払う?
- クレジットカードまたはPayPalで支払い
- 奨学金制度もあり(家庭状況に応じて申請可能)
日本の私立大学に比べれば、破格のコストで学士号が取れるといえます。
授業・課題の進め方
UoPeopleの学びは週単位で進みます。
毎週やること:
- 指定された英語文献を読む(PDFなど)
- 500~700語のエッセイを提出(週1回)
- 掲示板へのエッセイ投稿と3人分の返信(ディスカッション課題)
- 他の学生のエッセイを採点(ピアレビュー)
📅 締切はすべて米国時間なので、日本では時差を意識して早めの対応が必要です。
💡 課題の内容は「調べてまとめる」系が多く、日本の暗記型の学びとはだいぶ違います。
そして、「参考文献を読んでる時間がない!」というときは、もう全部DeepLやGoogle翻訳にかけて読んでしまうという手もあります。 私もできるだけ原文で読むようにしていましたが、どうしても時間が足りないときは翻訳をフル活用して読みました。
大事なのは「全部きっちり読むこと」よりも、「必要な情報をどうやって吸収するか」だと思います。**
特にコンピューターサイエンス学部では、1週間に参考文献が200ページ以上課されることもあります。 さらに、
- プログラミング課題
- 小論文課題 などが同時に課される週もあり、ボリュームはかなり多いです。
討論が日本人には辛く感じる理由
💡 掲示板に投稿する課題は「ディスカッション」が必須です。つまり、他の学生からネガティブな意見や指摘をもらうこともあります。 でもそれは「間違いを責める」ためではなく、より良くするためにどうすればよいかを一緒に考えるという姿勢です。
ここが、日本人にとって少し辛いところでもあります。
日本人の多くは、学校教育の影響もあり「討論=勝ち負け」「間違えたら恥ずかしい」と思いがちです。 減点方式で育ってきた文化の中では、他人に指摘されることそのものが「失敗」と感じやすいのです。
でもUoPeopleのディスカッションは、お互いを高め合うための対話です。 意見の違いは、否定ではなく「新しい視点の共有」。それに気づけるまでには少し時間がかかります。
正直、卒業間近の今でも「くそ~!」ってなるとき、あります。
それでも、成長の機会だと信じて書き続けることで、考える力・伝える力・聞く力が鍛えられます。
UoPeopleの学びは週単位で進みます。
日本人ならではの注意点
正直、日本の大学よりも大変です。毎週必ず課題の提出があり、どんなに忙しくても、たとえ体調を崩しても、課題は待ってくれません。
たとえばコロナにかかっても、期日はそのまま。休講はありません。これは良くも悪くも「アメリカ式」の徹底した自己責任の文化です。
**お正月も授業があります。**さらに、テストはお正月明けに行われることもあり、気が抜けません。
実際にX(旧Twitter)では、他のUoPeopleに通っている日本人の方々が情報を共有していて、 「大変」「しんどい」といった声も多く見かけます。 でも、その表情の奥にはどこか充実感や誇らしさもあって、不思議と励まされます。
私自身、障害者雇用で働きながら、うつ病を抱えて学んでいます。 正直、倒れながら課題に取り組むこともあります。
それでも、「学びたい」という思いがあれば、続けられる場所です。
最初は「日本人が同じクラスにいたほうが安心かも」と思っていたのですが、慣れてくるとむしろ、日本人がいないことが良かったと思うようになりました。
せっかく海外の大学に通っているのだから、世界中の学生と英語で交流するほうが、自分の殻を破ることができるし、視野も広がります。
- 時差:締切が夜中の2時などになることも。余裕を持って動くのが吉。
- 文化的な表現の違い:遠慮がちな日本人の文章は、海外の読者に伝わりにくいことも。
- ITリテラシー:すべてオンラインなので、ある程度のパソコンスキルは必須。
- 孤独:日本人が少なく、質問できる相手がいない孤独感もあり(そのぶん成長できる)
正直、日本の大学よりも大変です。毎週必ず課題の提出があり、どんなに忙しくても、たとえ体調を崩しても、課題は待ってくれません。
たとえばコロナにかかっても、期日はそのまま。休講はありません。これは良くも悪くも「アメリカ式」の徹底した自己責任の文化です。
実際にX(旧Twitter)では、他のUoPeopleに通っている日本人の方々が情報を共有していて、 「大変」「しんどい」といった声も多く見かけます。 でも、その表情の奥にはどこか充実感や誇らしさもあって、不思議と励まされます。
私自身、障害者雇用で働きながら、うつ病を抱えて学んでいます。 正直、倒れながら課題に取り組むこともあります。
それでも、「学びたい」という思いがあれば、続けられる場所です。
- 時差:締切が毎週木曜日本時間の13時55分余裕を持って動くのが吉。
- 文化的な表現の違い:遠慮がちな日本人の文章は、海外の読者に伝わりにくいことも。
- ITリテラシー:すべてオンラインなので、ある程度のパソコンスキルは必須。
- 孤独:日本人が少なく、質問できる相手がいない孤独感もあり(そのぶん成長できる)
よくある質問(Q&A)
Q. ChatGPTや生成AIの使用はOK? → 以前は「使用禁止」と言われることもありましたが、現在は「うまく活用してね」という方針に変わってきています。 ただし、コピペやそのままの文章提出、パクリ行為は絶対にNGです。 生成AIはあくまで"調べもの"としての補助にとどめ、自分の言葉で書き直すことが大切です。
私も最初はChatGPTを翻訳やリフレーズに活用していましたが、今はGoogle検索と同じ感覚で、「事実確認」や「用語の補足」などに使うようにしています。
Q. 英語に自信がないのですが、大丈夫? → 入学してしまえば、授業・課題・フォーラム、すべてが英語なので、そんなことを気にしている余裕はないかもしれません。 Google翻訳でだいたいどうにかなるので、むしろ**「授業を受ける時間をどう確保するか」**のほうが重要です。 英語の心配よりも、生活リズムや勉強時間の工夫こそが、継続のカギになります。
Q. UoPeopleの学位って、日本で通用するの? → 外国大学の学位として認められますが、職種や企業によって評価は異なります。個人の経験と掛け合わせるのがベスト。
Q. 入学後、やめたらどうなる? → 学費の前払いはないため、途中でやめてもそれ以上の請求はありません。※入学金は帰ってこないけど
卒業までの私のペース
私は全体で必要な120単位のうち、90単位を外部で取得してUoPeopleに単位移管し、 残りの30単位(=10コース)を1タームに1コースずつゆっくりと受講しました。
このペースだと、2年で卒業予定になります。
正直これくらい「まったり」やれば、英語が苦手でも、働きながらでも、 誰でも卒業は目指せると思います。
おわりに
「日本人でも通えるの?」
その問いに、この記事で少しでも光が差せたなら嬉しいです。
UoPeopleは、確かに簡単な道ではありません。 英語での課題、異文化の中での自己表現、孤独な戦い……。
でもそれは、どこにも頼らず、自分の力で世界とつながる道でもあります。
実は、私はあと1コースで卒業を迎えるところまで来ました。
あなたが不安で立ち止まっているなら、私はそっと伝えたい。
「だいじょうぶ。あなたでも、ここへ来られますよ。」🌙